内田先生ご退官に寄せて
内田先生、この度はご退官、誠におめでとうございます。
私が大学院を志した際は、ちょうど新型コロナウイルス感染拡大の第2波の最中で、終息の気配も見えぬ状況でした。先生は病院長職を務められ、疲弊する臨床現場の統括や行政との折衝など、日々大変なご苦労を抱えておられたことと拝察いたします。そのような中でも、臨床から離脱する私の決断を快くお認めくださったことに、感謝申し上げます。
私が大学院に入学した頃も、なお緊急事態宣言が発令されるような時期でありました。変わらず多忙を極める折にも時間を割いていただいたリサーチカンファレンスや予演会では、大学院生の研究の全体像を瞬時に把握され、的確かつ鋭いご指摘と温かいアドバイスをくださる姿に、ただただ脱帽いたしました。他の院生に向けられた数々の箴言を拝聴できたことは、私自身の研究姿勢を正す上で大変貴重な経験となりました。
昨年の腎臓学会総会長講演にて拝聴した先生のご経験や学問への真摯な姿勢は、大学院生の立場からは伺い知れなかった指導者としての哲学を垣間見せていただく機会となりました。先生の人間的な魅力と情熱に、改めて深く敬服いたしました。
恵まれた環境にありながらも不出来な私は、5年間にわたり大学院生活を送ることになってしまいましたが、最後まで見捨てられることなく、卒業まで温かく見守っていただけたことに、改めて深く感謝申し上げます。
末筆ではございますが、これからの先生のご健勝とご多幸を心より祈念し、退官のお祝いの言葉とさせていただきます。
鈴木健文
