内田先生ご退官に寄せて
内田信一先生、このたびのご退官、誠におめでとうございます。私が腎臓内科学の医局に所属して十二年が経ちますが、その中で大学院生として過ごした四年間は、先生からの多くのご指導と助言に支えられた、大変貴重な時間でありました。特に学位論文作成の際には、研究内容の方向性から細部の検討に至るまで、常に的確で深い示唆に富むアドバイスを賜りました。腎臓内科学の基礎研究における大家である先生が、毎週欠かさずリサーチカンファレンスに参加してくださり、学生一人ひとりの報告に真剣に耳を傾け、鋭いご指摘をくださったことは、今も鮮明に記憶しています。研究の方向性に迷ったときに、先生のご指摘で前に進むことができた場面も多くありました。同時に、先生は進むべき道を示される一方で、学生の主体性を非常に重視されていたと感じております。思えば、大学院入学時の面接試験の時から先生のそのご姿勢は明確でした。先生から「大学院ではどのような研究を行いたいか」と質問され、私が「本学腎臓内科では尿細管の分子生物学的研究が盛んなので、それに関連した研究を…」と答えかけたところ、先生は「研究室が何をしているかではなく、君自身が何をしたいのかを聞いているのです」と指摘してくださいました。学生の主体性を大切にされる先生のお考えがよく表れた場面であり、その後も先生のお言葉を思い出して研究の姿勢を見つめ直すことが多かったです。
また、私が将来的な開業の希望を持ち、今後医局のローテーションを離れて準備を進めたいとご相談した際にも、先生は快く背中を押してくださいました。多様な進路に理解を示し、それぞれの人生を尊重してくださる先生のご姿勢に、深い感謝の念を抱いております。
長年にわたり大学における重責を担われ、そのご苦労は私には想像しきれませんが、今後は先生のご趣味であるゴルフをはじめ、より充実したプライベートのお時間が増えることと存じます。いつの日か、そういった場でまたご一緒できる機会があればと願いつつ、これまでのご指導に心から感謝申し上げ、ご退官のお祝いの言葉とさせていただきます。
内田先生、本当にありがとうございました。
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