科学の高み
内田先生、このたびのご退官、心よりお祝い申し上げます。
初めて先生とお言葉を交わしたのは、学会場で先生がエスカレーターを降りてこられた際、「いつ大学院に来るの?」と声をかけてくださった瞬間でした。その一言が、私の進路を決定づける大きな契機となりました。
大学院進学後、毎週のリサーチカンファレンスでは、簡潔かつ鋭いご指摘をいただき、緊張感と学びへの期待が共存する場で研究に向き合うことができました。2014年度、先生が教授に就任された年に大学院へ進学し、初めて教授室で面談の機会をいただいた際、私の問いに「君がいずれラボを持つようになれば分かるが」とお答えくださったことを鮮明に覚えています。その言葉は折に触れて思い出し、確かな励みとなりました。2024年度、学内でテニュアトラック准教授を拝命した今、当時のお言葉の重みを一層深く感じております。
大学統合前後には病院長や理事、役員として多忙を極められ、直接ご指導いただける時間は限られていましたが、メールや年報の初言からも学びを得ることができました。さらに、腎臓学会学術総会を大会長として主宰された折、総会長特別企画の企画・座長を務めさせていただいたことは、私にとって大きな励みでした。
こうしたお導きを糧に、教室員は成長し、多くの医師・研究者が輩出されました。世界をリードする研究室を牽引し、次世代へとつないでくださった先生のご功績に、心から敬意を表します。私たちは、この腎臓内科学分野(第二内科腎研)の研究系譜を紡ぎ続ける責務を胸に刻みます。
どうかお身体にご留意のうえ、今後ともご指導賜りますようお願い申し上げます。
